「住宅ローン」という言葉をよく耳にしますが、人生で初めて、家を買おうと考えている方の多くは、その概念がよくわからないのではないでしょうか?
住宅ローンとは、住宅用のための土地や建物の取得や、リフォームなどに必要な資金を、住宅を担保にして貸付けることです。
今号から数回にわたり、住宅ローンについて、わかりやすくお教えいたします。
住宅ローンは、「民間ローン」と「公的融資」の大きく2つに分類されるよ。(下表参照)
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種類 |
取り扱い機関 |
金利タイプ |
特徴 |
民 間 ロ | ン |
民間金融機関の住宅ローン | 銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、モーゲージバンク(住宅ローン専門の金融会社)、 JA、一部の生命保険会社など |
変動金利型& 固定期間選択型 が主流 |
土地や建物を購入する人の年収や勤続年数、勤務状況等をチェックし、返済能力などに応じて、融資額や返済条件が決められます。 インターネットを使って、店舗&人件費を抑え、低金利で提供する会社も出現するなど、競争が激化。 独自に金利優遇キャンペーンを実施する機関もあります。 |
フラット35 | 民間金融機関と 住宅金融支援機構が提携 |
返済期間15年以上~35年以下の主として長期金利固定型。一部2段階も有。 | かつて住宅ローンの主流だった「住宅金融公庫融資」が平成19年3月に廃止されたあとに、前記に代って登場。 民間金融機関が窓口となり、公的機関である住宅金融支援機構のバックアップが受けられます。 取り扱う金融機関によって、融資額や金利が異なります。 ※このローンについては、次号で、民間ローンと比較しながら詳しくご紹介。 |
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公的 |
財形住宅融資 | 住宅金融支援機構 | 5年ごとに変動 する5年固定型 |
一般財形貯蓄や財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄のいずれかを1年以上続けた方が対象等の条件があります。 70歳未満(リフォーム融資は79歳未満)まで、親子リレー返済をする方は、それ以上の年齢でも申し込みが可能です。 フラット35や財形貯蓄以外の同機構の融資との併用もできます。 |
大きく分けると「固定金利型」「変動金利型」「固定期間選択型」の3種類に分類されるよ。 どのような違いがあるのか見てみよう!
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メリット |
デメリット |
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固定金利型 全期間の金利を固定 |
◎借り入れ時に、返済期間全体の返済額が確定できるので、生活設計が立てやすくなります。 ◎低金利のときに借りた人は、将来まで低金利で返済することができます。 |
◎借り入れ後に金利が低下しても返済額が変わらない。 ◎変動金利型・固定期間選択型と比べて、金利が高めに設定されています。 |
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変動金利型 一般的に、年2回金利が見直され、返済額は5年ごとに見直し(返済額の増加は上限25%) |
◎高金利のときに借りた人は、将来、金利が低下したときには、返済額が減ります。 | ◎借り入れ後に金利が上昇すると、返済額が増えます。 金利が急に上昇した場合、返済額が5年間見直されないため、金利上昇に伴って増えた利息が元金にプラスされるケースもあります。 |
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固定期間選択型 |
◎3、5、10年などの金利が固定される一定期間中は、返済額を確定できます。 ◎固定期間が終了したあと、申し出により固定期間選択型か変動金利型を選択できるケースもあります。(事前に借入先に確認しましょう) |
◎固定期間終了後は、その時点の金利が適用されるのですが、返済額の見直しには上限がないため、返済額が確定しない。 |